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MovableType7の情報を仕入れてきました in MTDDC2017


                MovableType7の情報を仕入れてきました in MTDDC2017
こんにちは、せんせーです。

今年は4年ぶり、シックス・アパート主催のMTDDCが開催されました。
今回はMT6から大きく様変わりしたMT7の発表ということで会場は満席、チケットも早々に売り切れていて注目度の高さが伺えました。
私は当日と、翌日のハンズオンプレビューにも参加したのですが、確かに単なる機能アップデートではなく、CMSとしての立ち位置を変えようという意思が感じられる発表でしたね!

MT7で変わること

もともとMTはブログツールで、管理画面からは「記事」「ページ」という2種類のコンテンツが登録できるようなシステムです。
実際には製品情報だったりキャンペーン情報だったり色々な形式のコンテンツがあるので、その辺は機能の拡張や運用ルールで対応してきたのですが、今回のバージョンアップでかなり根本的な改善がされるようです。それが「コンテンツタイプ」という仕組みですね。

いままでは「記事」にはタイトルと本文と追記、その他タグやキーワードなどあらかじめ用意された入力欄があり、その枠に合わせて設計をしていましたが、実際は本文やタグ情報が要らないケースがかなりあります。逆にWYSIWYGの入力欄が3つくらい欲しい場合もあります。本文の上にアイキャッチ画像の入力欄を置きたいというご要望もあります。そういった基本的な設計が、「コンテンツタイプ」の登場により制作サイドで行うことができるようになりました。

MT6からのアップグレードはちゃんと対応するというアナウンスではありましたが、プラグインの開発をやっているところはかなり頑張らないといけなさそうですね。
中身はもう全然別物になるといってもいいでしょう。

すでに色々なブログでレビューされていますが、やはりMT7を特徴づけるこの「コンテンツタイプ」についてのトピックスが大半を占めているようです。 まあそうですよね。リリース予定は2018年4月ですが、今から楽しみです。

さっそく開発者向けアルファ版をインストールしてみました

インストール直後の画面です。 これまでの画面を知っている人からするとだいぶすっきりしてますね。若干、白すぎる気もします。

Bootstrapを採用した、今風というかなんかのっぺりした画面です。
コンテンツタイプ「お品書き」の入力画面です。
お店のメニューが登録できるようにしたい!という要件だったとして、今までだと「記事」に登録していました。
あくまでベースはブログ記事なので、「本文」とか「タグ」といった不要な入力欄がありましたが、コンテンツタイプはすべての入力欄を制作者が設計することができます。

MTDDC翌日のハンズオンセミナーではタイトル入力欄すらなくして画像の登録だけさせるコンテンツタイプや、表データなどを登録できるコンテンツタイプを作ったりしましたが、ものすごく自由度が高くなった、というかCMSとしてあるべき姿になったという感じがします。
まだアルファ版なのでバグや謎の導線、欲しい場所にボタンがないなど改善の余地は沢山ありますが…。これがベータ版でどこまで改善されてくるか楽しみです。

MT7でも変わらないところ

逆にバージョンアップしても変わらないところですが
  • パフォーマンスの改善(再構築時間など)については触れられなかった
  • ページングはやっぱりつかないらしい
  • アーカイブマッピングはそのまま使える
  • 既存の記事やカスタムフィールドはそのまま持っていける
といったところです。 パフォーマンスに関してはぜひ頑張って欲しいですが…どうなんでしょうか、今後の発表にも注意していきたいと思います。

とりあえずの総評

コンテンツタイプや、今後のロードマップで搭載予定のワークフローなど、じゃあこれらの機能は他のCMSにない斬新なものかというとそんなことはなく、今までもプラグインの追加などで似たような機能は実装することができました。
ただそれがコア機能として最初からある、そしてMTの強みはそのまま活かせるというのがすごくいいです。そしてライセンスがお手頃価格。

ほかにも複数の軸でカテゴリを設定できる「カテゴリセット」やインストール直後にわざわざテンプレートを全削除しなくていい「まっさら」なテーマなど、制作サイドの視点に立った改修が多々みられます。リードエンジニアの高山さんもずいぶん楽しそうに語っていたので、開発サイドも本当はこうしたかったというのができているんだろうなと感じました。
もう少しインターフェースがこなれてきたら、間違いなく制作にもエンドユーザーにも嬉しいバージョンアップになることでしょう。
まだ私もちょっと触ってみた程度ですが「これならMTでいいじゃん」となる案件のレンジがかなり広くなるような感触ですね。

来年は「CMSとしても使えるブログ」から脱却したMovableTypeに期待したいと思います。